2012年12月22日土曜日

縫うひととき

久しぶりの更新になってしまいました。
いろんなことがあって、何から書いていこうか
悩んでいます。

私のつくる靴は
すべて手で縫う箇所があります。

ミシンでは心許無いところは
錐で穴を空けて、太い糸を交差させてしっかりと縫います。
革の表情をみながら程よい加減で
優しく力を込めて、祈りを込めて。

それはおまじないか、願掛けのような仕業です。

履く人のことを想いながら
靴をつくれる喜びが
あつらえ靴にはあります。

糸が切れてしまったら
また会いましょうのsignです。


写真は、先日糸が切れてしまった
スターネットの星さんへつくったオーダーメイドシューズ。
東京も、山も、これで行くのよ。と
いつも笑顔で話してくれます。

2012年11月12日月曜日

アロマペンダントづくりワークショップ


アロマペンダントをつくってみる

靴づくりで出てくる小さな革のハギレ。
いろんなの動物の、いろんな色。

小指の先ほどの小さな容物を
お守りのように首から提げて使います。

場所   てのひらワークス 茂木町
日時   12月2日(日)14時~15時半
参加費  2,500円(お茶付き)
注意事項 温かくしてお越し下さい。

予約制ではありませんが
つくってみたい方はお電話ください。
詳しい住所をお伝えします。
(2010年海の日 APbankフェスにて、たくさんつくりました。)

捨てる前に一度立ち止まってみる。
なにかに別のカタチで生まれ変わるかもしれない。
あるモノを残すこと、の先に
なかったものが生まれてくる、と思います。

初めて干し柿をつくっています。

2012年11月8日木曜日

カフェのご主人

山梨でのWSの前日、富士川町にできたアヌッタラへ行ってきました。
アヌッタラは日蓮宗昌福寺の門前にあるコミュニティハウス。(だと私は思っている)
「ナイスタイムカフェ」と「育てるきっちん」のふたつのお店が出迎えてくれます。

アヌッタラ内装を手がけた森沢さんのオリジナル薪ストーブ。

ナイスタイムカフェのご主人中村さんと初めてお会いしたのが、
まだアヌッタラが出来る前の1年前の夏。
そのころは私は山梨への移住を考えていて、昌福寺へ相談したところ
先に移住を決めた中村さんを紹介していただいたことが縁でした。
同じ時期に同じ場所への移住を考えた中村さんご一家は私たちにとって
とても心強い存在であり、短い時間のなかで交わした会話に
当初ずいぶん助けられたことを思い出します。

この春に茂木に引越し先が見つかり、
移住前の3月、山梨移住のことでいろいろとお世話になった昌福寺へ挨拶に行きました。
中村さんとはタイミングが合わずお会いできず、
今回やっと1年ぶりに再会することができました。
会った瞬間になんだかほっと安心した気持ちになったことが自分でも印象に残っています。

はじめて会った時は
中村さんも私もまだこの先のことが揺らいでいて落ち着きのない暮らしでしたが
この1年で、中村さんはお店を山梨で再開することになり、私も茂木でアトリエを持つことができて、お互い地に足を着けることができました。
中村さんがとても素敵な人と場に巡り合い、いま目の前にそれが新たなナイスタイムカフェというカタチへとなって、あの日中村さんご夫婦が笑顔で出迎えてくれたことが
自分のこと以上に本当に嬉しかったのです。
人としても仕事にしても大先輩である中村さんに対して、
大変おこがましいのですが、
自覚していなかったけれど、私は心の片隅で気になっていたようです。

そしてそれは中村さんも同じであったことを今回知ることができました。
今回はカフェでゆっくりとお話する時間を持つことができて
優しいお気遣いのお言葉をいただき、こんなに優しい人は初めてだと思いました。
奥様も私の妻にいつも話かけてくれて、楽しそうな妻の弾んだ声が聞こえてきます。
私はずっと食べたかったエビオムライスと珈琲を注文して
家族でお腹もココロも満たされた、山梨旅行初日になりました。

私にはお気に入りのカフェは
山梨のナイスタイムカフェと鎌倉の416
それらに惹かれる理由、カフェに求めるものは、
当たり前のことですが美味しさ、
そしてなによりも、ご主人のお人柄。
でもなかなかこの二つを兼ね備えているカフェはありません。
ぜひ足を運んでください。ちなみにふたりとも偶然、中村さんです。

写真は昌福寺からみるアヌッタラ(2012年3月改装中)
富士川町は山と川の景色が素晴らしいのです。

2012年11月4日日曜日

山羊飼いの靴


オーガニックハンドルームの靴は
できる限り手を加えずに作りました。

当初の意図にはありませんでしたが
とりあえず出来たその靴には
手を加える余地が残されていることに気付きました。

履き手が使いながら、自分の暮らしへと手を加えていく。
エイジングとはただ手沢が現れてくるだけではなくて
その人形(ヒトナリ)のデザインが現れていくことでもあると思います。
それが出来る人になって
そのお手伝いができる人となって
自分がつくった赤子のような靴を見守っていきたいと思っています。

写真はスターネット益子店スタッフの早川さんの靴。
山羊のメメちゃんの毎日のお散歩は
斜面を登ったり降りたり、けっこうハードなんだそうです。
そんな日課のお仕事を考慮して
底ゴムの張替えの時に
元よりもすこし軽くして、接地面積もすこし広げました。
加工によってすこし履き心地がゆるくなってしまいましたが
「冬は靴下を重ねて履くから、問題ないですよ。」と満足してくださいました。
暖かい季節になったら、中敷で調整しようと思っています。

つくることだけに終わらずに
繕いながら、その革が地に還るまで手を添える、
始末の良い仕事にしたい。


と、格好いいこと言っていますが
オーダーメイドシューズでは調整、修理は日常茶飯事です。
満足のいく履き心地をつくり、維持するのは簡単じゃあありません。
日々頭を抱えております。

2012年10月29日月曜日

感動するワークショップ


先日開催した
サンダルワークリレイションVOL2 at山梨
参加者のみなさんには
ものづくりの現場でしか味わうことのできない
様々な体験があったと思います。

私がこのWSで確信したことは
サンダルをつくることから得る経験は
人それぞれまったく違うということでした。

手縫いひとつにしても、思ったより愉しいと思う人もいれば
もう懲り懲りと思う人もいる。

同じことをしても、そこから学ぶことは皆違うということ。
それが私の予想以上にとても豊かであり、輝いていること。

事前に準備していた
伝えたいことはたくさんあったけれど
そのほとんどがどうも私のエゴだったようです。
伝えなきゃならないことがあるなら、
それは参加者と同じく、私がこのWSで学んだことですね。

今回も私は参加者のひとりひとりから
サンダルづくりを学ぶことができました。
私にとっても2日でサンダルを創りだすことは難題です。
でもみんなでその難題に取り組み、励まし合い、称え合うことで
くじけそうになっても、最後まで取り組めるのだと思っています。
私はその姿に心から感動しています。

参加者さんの一人から
こんな感想を頂きました。(一部)
「気づけばてのひらワークショップ3回目でした。
なので安心して作れました。」
このワークショップは自分で考えなければならないから
焦りや緊張、不安な気持ちが当然大きいはずです。
だから、前述の参加者同士の相互扶助に加えて
安心して集中できる場と時間を用意することが
私のこのWSの役目なんだと確信しました。
 
 自分で考え、手を動かしてくださいね。
 私は助言をするだけです。
 でも、必ずあなたのサンダルを完成させますよ。
 だから失敗を恐れず、時間を気にせず、自分を偽らず、
 無我夢中になってつくってくださいね。

次からは 
この私の姿勢を最初に伝えようと思います。


パタゴニアの南喫茶店、
今回のWSに相応しい場所だったと思います。
明るくて愉快な齋藤夫妻のいえで
わたしたちは安心してモノづくりができました。
どうもありがとう。

2012年10月20日土曜日

自分を偽らない靴


先日、整体のご指導をうけて、骨盤の位置を調整していただきました。
いつも操法のあとは気持ちよく背筋が伸びて、
前までがいかに固く縮こまってことに気付きます。

操法の次の日、いつも通り靴を履いて朝の支度をしていると
なんだかとっても靴の履き心地がいいことに気付いたんです。
先生にも立ち方、重心の位置が変わっていますよ、と言われていましたが
靴の履き心地まで変わるとは想像していませんでした。

言葉にするのが難しいのですが、
足全体が地面に踏みしめている感じがすごく伝わってきて
温かくて、少しくすぐったいほど心地がよくて、
しばらくその感覚に身をゆだねていました。
自分のつくった靴にうっとりしてしまいました(笑)

身体の調子でこんなにも靴の感じ方が違うなんて
初めての体験でした。
良い靴はなんだろう、
足に良い靴とはなんだろう、とまたまた考えてしまいます。
どんな調子の時でも心地よく歩かせてくれる靴なのか。
身体と調子を合わせるような自分を偽らない靴なのか。

良い姿勢だから調子がいいのではなくて
調子がいいと、自然と良い姿勢へとなるような生き方がいいなと思います。
体調が悪い日があって当たり前ですからね。
調子がいい時は、つまり感覚が豊かで優しくなっている時です。
ご飯が美味しく感じれたり
雨音が子守唄のように聞こえたり
花の香りで深呼吸をしたり
靴が大地と繋がっているように思える。



だから自分に合っている靴を探すことは
思った以上に簡単かもしれません。
いつも心身健やかに生きること。それが一番です。
二番目にてのひらワークスで誂え靴をオススメします。

2012年10月16日火曜日

靴を誂えるということ

この夏に高校生の学校指定靴をつくりました。
足と靴が合わずに、親指の爪を痛めてしまっていましたが
先日、メールをいただきました。



小林様
秋風を感じる今日この頃いかがお過ごしですか。
お陰様で娘は元気に登下校しております。
心配しておりました爪の方も完治しまして、手術等にならずに済みました。
履き心地がとても良いらしく、親として嬉しく思います。



とても嬉しい報告でした。
彼女の傷を癒す身体の力を妨げないことはできたようで、
安心しました。
今回は木型を特別に作ったわけではありません。
それでも、ただ一足の靴をつくるのではなく
右足のつま先を気遣いながら靴をつくるのでは
まったく違う結果になると思っています。
安心して一歩を踏み出せるその心と身体は
きっと健やかに逞しく育っていくでしょう。
彼女とはまた来年会う約束をしています。
子どもの成長を見守れるのは
こんなにも温かく嬉しいものなんですね。